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失踪ノワールM ハマり度☆Cおススメ!
DVD-BOX
●2015年 韓国OCN  全10話
●演出:イ・スンヨン
●脚本:イ・ユジン
●出演:キム・ガンウ(キル・スヒョン=ジェイムズ・キル)
パク・ヒスン(オ・デヨン) チョ・ボア(チン・ソジュン)
キム・ギュチョル(パク・チョンド)
パク・ソヒョン(カン・ジュヨン)
●視聴:2016.9.28-10.28 アジドラ
●Story
IQ180を超える天才ジェイムズ・キル、韓国名キル・スヒョンは十代でアメリカの大学を卒業し
FBIに在籍したエリート。
しかし、問題を起こして韓国駐在員として派遣されるも辞表を出したばかり。
そんなスヒョンに死刑囚から名指しの手紙が届き、
殺人の余罪を告げるからまず謎を解けとゲームを仕掛けられるのだった。
レビュー
1-2話  3-4  5-6  7-10
正義はいかになされたのか”を問い続ける主人公
秀逸なクライムサスペンス
本国放送当時の評判が良かったのでぜひ見たいと思っていたのですが、
これほどとは思いませんでした。

韓国OCN局の作品はクライムサスペンス系が得意というのは分かっていたのですが、
こういう切り口で、しかもベテラン演技派を配して描く深いストーリーは見ごたえ十分。
気軽にみられるタイプの作品ではないものの、
映画のように、事件解決のあたりではじわじわと感慨が押し寄せてくるんです。

主人公スヒョンの人生の疑問は”正義はいかになされたか”。
被害者がいて加害者がいて事件が構成されるけれど、何をどう裁けば正義はなされるのか。

どのエピソードも、司法ではすり抜けてしまう隙間地獄に落とされてしまう被害者や遺族が描かれ
悪は決定的に罰を受けることがないだろう結末にたどり着いてしまうのです。しかし、
スヒョンはグレーゾーンの中で悲しい人を救えればとできうる限り少しだけ動きます。

凶悪な事件を他人に実行させる教唆犯、権力があるゆえに手を汚さない者たちを
一体どう裁けばいいのか。
韓国だけではなく、きっとどこにでもあるジレンマなのでしょう。
そこをがっつり描いた本作。

無念の死というものをすくい上げる優秀な失踪特別班の3人の物語、
まだスヒョンのライフワークの今後など描いてほしいし、
あの最終話の巨悪・司法トップへの断罪はなされていないので
この問題への正義もぜひ何らかの形でスヒョンに見つけてほしいので続編希望。

ただ、隙間地獄に落とされてしまったオ刑事。
状況的に許されることはないのでチームへの復帰はなさそうなのでね・・・。


2016.10.28
10(最終)話までC人間の弱さを抉る

様々な理由で家に帰れなくなった子供たちのシェルターを作ったマムと呼ばれる年若い女性。
自らも孤児で、窃盗や脅迫を繰り返していた彼女が夢である家庭HOMEを作った。
殺人事件が少年少女を利用した請負殺人だと見たオ刑事たちが最終的に突き止めたのは
身を寄せ合い夢をはぐくんでいた彼女たちを食い物にした薄汚い大人の存在。
この事件で、不運にもシェルターの母である彼女が真犯人に殺されてしまい、
異変に気付いて真犯人に銃を向けていたスヒョンを止めたオ刑事が後悔に苛まれています。

8・9話で描かれたのは、生き別れた家族に会いたいと切望する親を騙した詐欺事件。
失踪事件からアプローチしていたスヒョンと、別のバラバラ殺人事件の捜査をしていたオ刑事、
それぞれが同じ黒幕を追っていました。
娘を探し求めているのが資産家の母親だと知った組織が、情報を集め、
娘に成りすます”俳優”を選び整形させ、
そして親が籍を入れるよう促す”芝居”の設定も済ませて実行に移された入念な詐欺事件。

相手をいかにだまし出し抜けるか、だましのプロは仲間をもだまし、
人生最後の大仕事といえるほどの巨額の資産を手にしようと死に物狂い。
自分の娘ではないと気づいていたお母さんは、
彼女が詐欺グループのメンバーだっと知ってもなお
彼女を受け入れるほどの情と愛情を持っていました。

愛は何よりも強い。それ以上のものはなく、お母さんはなんと全財産をどこかの団体に寄付。
入籍されて最終的に財産独り占めとほくそ笑んだ彼女のくやしさは相当なもの。
きちんと心を入れ替えられればいいが・・・。

そして最終話は、法を超越する傲慢さと卑劣さでこの世を生きる犯罪者でありながら
捌かれることはない、という存在にオ刑事が出会ってしまう悲しい事件でした。

ここでスヒョンがなぜ今のような”正義”に対する考え方を抱くようになったのかが描かれました。
警官だった兄を殺害され、犯人を求めてFBIに入ったスヒョン。
殺害犯を見つけだしやっと聞けた真相は、偽情報による人違いだったこと。
つまり、家族を殺された復讐に燃えていた男が、スヒョンの兄を消したい何者かに利用され
犯人はスヒョンの兄だと吹き込まれていたということ。
自らの手を汚さずに、誰かに殺すよう仕向ける悪質な手。
後悔していた男はスヒョンに会ったあと自殺しています。

本当の正義とはなにか、正義はいかになされるのか、考え続けているスヒョン。

だけど、自ら手を汚さず邪魔者を排除し続ける悪の極みともいえる権力者に
狙われてしまったオ刑事。
妻を拉致され、行方が解らず、状況証拠は建設会社社長を示していたため
我を失い社長に銃を向けた刑事。
この権力者は不都合な映像を持っている建設会社社長の男を消すために仕組んでいた
卑劣な手でした。
発砲し社長を撃ち殺してしまったオ刑事。

止められなかったスヒョンの後悔は大きいです。

2016.10.27
6話までC抑えの効き方が良い

5・6話は1話1事件でした。
司法を悪用した悪い奴に追い詰められた男と、
誰が悪いと言い切れないがために考え抜いて実行されていた悲しい事件でした。

一つ目は妹さんが失踪し、犯人とされた恋人が無罪を勝ち取った10年前の事件が発端。
当時の裁判で被告側弁護士だった先生の娘が失踪し、チームが捜査。
この10年間、妹の生死が解らないままに生きてきた兄が
弁護士の娘の居場所を知っているということが判明しました。

この弁護士、清廉潔癖なイメージで間もなく頂点に上り詰めようとしている時の人。
でも10年前、なんと被害者の居場所さえ見つからなければ無罪にできるといって
被告の母に遺体遺棄を指南していたことが見えてきました。
口をつぐむ見返りは巨額の金。被告の実家は裕福でした。

突き止めたのはスヒョン。
違法な盗聴によるものながら、遺体は見つかり死亡が確認されたことで
兄の切なる真の願いは果たせられました。
弁護士の娘さんは成り行きとはいえこの兄の願いに協力していたことも分かったことから
事態は闇に葬ることでケリがついた。表面的には。

やっぱりお兄ちゃんは救いのない現実に絶望し、被告だった男を殺害し自殺してしまいました。
スヒョンは匿名で、10年前の遺体遺棄を指南したことがわかる証拠音源をリーク、
弁護士を失脚に追い込むことにしたようです。

6話の事件は、激しいリストラにあったものの人生を取り戻そうとした盟友たちが
残念なことに次々自殺してしまった事件でした。
会社にリストラ撤回を求めた彼らは闘争中に残念ながら分裂してしまうこととなり
悪いほうへ悪いほうへと事態は流れ、仲間への罪悪感からの結末だったのですが、
それに心を痛めたのはメンバーで最年長だった父を失った娘さん。

天涯孤独となった娘さんは、そもそも会社が悪いんだと伝えたくて
まるで彼らが他殺だったかのようにもとれる方法を模索し実行していた事件でした。
最後は自らを暗殺者を雇って殺害させ、それすら会社が雇ったのでは?
というニュアンスを残そうとして。
それに気づいたスヒョンは、彼女の意図が残るよう、
証拠となる彼女が暗殺依頼人だったというメッセージが届いた携帯を遺棄しました。

スヒョンは苦しみぬいて行動しても報われない弱者の味方を
ついついしてしまうようです。
実際のところ、各事件の元凶となっておきながらのうのうと生きてきた
張本人を遠回しに罰しています。
今回は分析官のソジュンもうっすらと気づいたようです。

スヒョンにはどんな重荷があるのか、そろそろ出てくるでしょうか?

2016.10.24
4話までBだろうな〜質が高い

高速道路で路肩に停車中の車にトラックが衝突。
車の持ち主は大手製薬会社の本部長だが行方が分からず、スヒョン達の出番となりました。

本部長ハンは自分の子を何者かに誘拐され、
脅されて自社社長リュの一人息子を誘拐させられていました。
身代金要求もなく、翻弄されるハンを追ううち、
スヒョン達は数年前ハンの会社で女子社員が焼身自殺した事件にたどり着き、
その身辺を調査すると、彼女の恋人だった男が浮かんできた。
その男は高速道路で停車中のハンの車に衝突したトラックの運転手。

女子社員の事件は自殺ではなく他殺であることを明らかにするため、
警察を引っ張り出す筋書きを実行に移していました。

女子社員が亡くなった日は、幼児向けの注射薬の一部のロットの不良で
3人の赤ちゃんが死亡していた事件に関して彼女が内部告発を決めていた日でした。

自殺に見せかけた工作をして殺害を実行したハンとリュ。
恋人とそのおなかにいた子を殺された男の、
そして愛しい子を薬害で殺され隠ぺいされたことへの復讐が目的でした。

自分たちの子を誘拐され、命の危険にさらされて、
他人の子の命も尊いのだと彼らはわかったのかどうか・・・。

複雑な様相を見せた事件だったけど、失踪チームは解決に導きました。
ただ、スヒョンは捜査中、ハンを逮捕できたはずのところでスルーしたことがあり、
その行動に納得のいかない部分を感じるオ刑事。

だけど、私が思うに今回の件に関しては、行くところまで行ってこそ、
すべての関係者にこびりついた錆が明らかになり、本当の意味でのケリがつく。
むしろ良かったのではと思います。
そのうち、スヒョンを知っていけば自然と理解できる時が来そうです。

余談ながら、事件の経過や過去の真相が見えてくる中で
?と感じる部分もいくつかあるにはありました。
韓国のお国柄で気にしない点だとして、スルーします。

2016.9.29
2話までB良いね

OCNお得意の刑事もの犯罪ミステリー。
天才キル・スヒョンはアメリカのFBIに勤務。
しかし問題を起こし、韓国勤務となったものの辞表を出しています。

そんなスヒョンあてに死刑囚から名指しの手紙が届き、
スヒョンと面識のあった本庁の局長が彼に捜査を依頼して物語は始まります。

死刑囚イ・ジョンスは親を殺害した罪で服役中の青年で、
余罪があるが、自分の出す謎を解ければ被害者の所在を教えるという
ゲーム形式の取引を彼から持ち掛けられ、受けるしかなくなります。

スヒョンにはいずれも腕のいいベテラン刑事デヨンと情報官のソジュンがつき、
第一、第二となぞなぞのような文章から被害者を見つけ出していきます。

彼ら被害者と結びついた女性カン・スニョンにたどり着いたスヒョンらは、
スニョンがこれらの被害者らから暴行を受けた事実、
スニョンが身ごもり、父らしき少年の親から多額の示談金を得ていたが
受け取った形跡がないこと、
生まれた息子をこよなく愛し育てていたが、子の病気のためにお金が必要になった事実、
そしてその後失踪し殺害されていたという事実を突き止めました。

死刑囚イ・ジョンスはスヒョン達凄腕にスニョン殺害犯を明らかにさせる目的があったのですが、
ジョンスを裏で操っていた男が判明。
それこそが一連の殺害犯であり、スニョンの息子ミンチョルでした。
イ・ジョンスは幼い妹ソユンを人質にとられていたんですね。

ただ、スヒョンらがスニョンの事件を調べ始めたことでざわついた男もおり、
デヨン刑事はスニョン殺害犯は間違いなくこの男キム・ソッキュと断定。
やはり、スニョン暴行事件を知った元警官のソッキュは
スニョンに示談金を受け取らせ自分が上前をはねていたようで、
息子にお金が必要になったスニョンに渡せと迫られて殺害したというのが真相でした。

スニョンの息子ミンチョルもまた殺害犯がキム・ソッキュだと分かった地点で
彼を自分の手で殺害する決意でした。
スヒョンらに追い詰められたミンチョルはソッキュを道連れにがけ下へと飛び降りました。

ミンチョルの遺伝上の父はこの人でなしのソッキュだと知っていたスヒョンたち。
どちらを助けても地獄だった彼らに複雑な思いが残りました。

なかなか見ごたえのある2話完結の事件でした。
これをきっかけに、特別失踪捜索班が立ち上げられることになりました。
スヒョンにも、失踪した見つけたい人がいるようです。